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高梁川 酒津・清音地区河川改修事業 着工式
倉敷市水江
2025年5月18日
倉敷市街地を水害から守ろうと、国土交通省が10年間の予定で取り組む「高梁川・清音地区河川改修事業」の着工式が行われました。 18日の午前10時30分から、倉敷市水江の高梁川河川敷で、中国地方整備局岡山河川事務所が主催する「高梁川酒津・清音地区河川改修事業」の着工式が二部構成で行われ、関係者など、およそ70人が出席しました。 第一部の式典でははじめに、国土交通省中国地方整備局の林 正道局長が挨拶しました。 林局長は、近年、毎年のように災害が発生し、平成30年7月豪雨では、高梁川全域で被害があったことを説明し、「1日も早い事業の完成に向けて取り組んで行く」と話しました。 来賓の挨拶では、衆議院議員の加藤 勝信財務大臣が「安心安全な地域をみなさんと作って行きたい」と述べました。倉敷市の伊東 香織市長は、高梁川の歴史について話した後、「この事業によって、安心度が大きく高まると思います」と、事業の着工を喜びました。 来賓の紹介に続いて、中国地方整備局岡山河川事務所の小平 剛弘所長が、今回の事業について説明しました。 かつて高梁川は、東西の2つに分かれていて、水害が度々発生していたことから、明治25年と26年に起こった大洪水を機に、一本化の工事を行い、今から100年前の1925年に完成しました。 現在倉敷市街地をはじめとする高梁川下流の平野部の多くは、干拓によって形成されていることから、大半が海面より低い「ゼロメートル地帯」となっていて、水位変動の影響を受けやすく、ひとたび氾濫すると、広範囲に渡って甚大な浸水被害が発生することが懸念されています。国土交通省は、倉敷市街地を水害から守ろうと、令和6年3月に完成した小田川合流点付替え事業に引き続き、高梁川酒津地区の約2キロの区間を「緊急対策特定区間」に設定し、令和7年度から概ね10年間で河川の整備にあたります。緊急対策特定区間は、一般河川改修事業のうち、改修効果がきわめて高い区間に対して、重点投資を行い早期に事業効果を出すことを目的に設定するもので、今回の総事業費は、約210億円となっています。 事業では、浸水などに備え、市街地側にある高梁川の左岸を盛り土で整備する他、堤防の補強などを行います。 また、平成30年7月豪雨により、浸水被害が発生した総社市清音地区でも、災害の防止や軽減に向けて、堤防の高さを上げるなどの整備を行っていきます。 式典では、最後に来賓が「鍬入れ」を行い、工事の安全を祈願しました。 第二部では、記念イベントとして、「備中神楽 成羽保存会」や「倉敷備中神楽 伝承道場」などが伝統の演舞を披露しました。